2015年1月1日木曜日

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リップロール

ボイストレーニングで身体の使い方を体感するのにリップロールを取り入れている。「喉」で支えるのではなく「お腹」で支えながら声を出すためのトレーニング方法として、リップロールはわかりやすい。特に前屈して上体を垂らした状態でのリップロールは、肩や胸の力が抜けていないと音が持続しにくい。

脱力の重要性

脱力によって上半身の力を抜き、リップロールによって身体を使って声を出す。ハミングで響きを掴み、オープンハミングを経由することで段階を経て母音を作る。力を抜きながら発声することで喉に負担をかけずに大きな声が出せる。一回で習得出来る人もいれば、継続が必要な人も。でも誰でも必ずできる。

重心が高いと発声は浅くなり、低くなれば深くなる。そして、重心は低くしたまま鼻腔に共鳴をさせると、よく通り、かつ、しっかりとした声を喉に負担をかけることなく出すことが出来る。リップロールは重心を下げる時にも活用出来る。問題は呼吸を声にする時にどれだけ上半身の力を抜くことができるか。

ボイトレとキャリア

キラキラした高い「女子声」がもてはやされる一方で、『深くて低い、しかも響きのある声』を出す女性は素敵だと思う。女性の活躍がますます期待される現代社会において、上半身が脱力して、お腹でしっかりと支えられたボイスコントロールの技術は、キャリアを築くすべての人に必要なスキルだと感じる。

初めての方の歌のボイトレですること

とりあえず一曲歌ってもらった後 メトロノームを100に設定しスタッカート&ロングブレスで身体が使えるかをチェック。リップロールでミからオクターブ上のミまでを順次進行でチェック。ファルセットとミックスボイスをチェック。ハミングで鼻腔共鳴をチェック。

音で物事を捉える

「自分は他人の会話を『言葉』としてではなく、『音』として聴くことが多い」という話を施術家の方にしたら、共感して下さり嬉しかった。音だけではなく、身振り手振りや目線などに集中するが故に、内容が入ってこないこともよくある。でも「意味」とは違う角度から物事を捉えることも必要、とも思う。

裏声からのアプローチ


ボイトレをしていて感じること。成人男性の場合、日常での発声を表声(実声)に頼ることが多い。調子の良い時はいいが、表声のまま高音を出そうとしたり、あるいは胸や首に頼った発声をして潰してしまうと、途端に日常に支障が出る。裏声(ファルセット)を出して、声のバランスを整えよう、と伝えた。

ボイトレをしていて気がつくことは、表声(実声)で歌う癖のある方には【曲の最初から最後まで裏声で歌う】訓練を薦めています。地声で歌う人はファルセットを上手くコントロール出来ない場合が多く、裏声を出す習慣をつけることで、その使い方を覚えて、裏声側からアプローチが出来るようになります。

癖を取り除く

午前中にボイトレのプライベートレッスンをさせて頂きました。生まれたばかりの赤ちゃんはよく通る声で泣くように、私達は本来、自身の中に響く声を持っています。癖などによって出にくくなってしまった声を、身体から解放させてあげる。声は装飾するものではなく、引き出すもの。自分はそう考えます。

勇気を後押し

今日のボイトレは鼻腔共鳴についてトレーニング。参加者の声を聴いていると息漏れが気になったので、クローズハミングで「ビリビリ、ムズムズ」する位置を感じてもらい、オープンハミング→「n--あーー」という順序で声にしてもらいました。受講生の勇気のいる瞬間を後押しするのが自分の役目です。

フィジカルとメンタル

ボイストレーニングは「身体」(フィジカル)と「精神」(メンタル)をトレーニングすることでもあります。その人が本来持つ伸びのある声を引き出すには、柔軟で健康な「肉体」と緊張や抑圧から解放された「心」が必要です。だから声を訓練することはその人の生活や仕事を応援することにも繋がります。

声の線が細い人は

声の線が細い人はリップロールの母音を「u」ではなく「o」ですると、深いポジションで発声することが出来る。ハイヒールなどを履いて、重心が高くなっている女性に効果的だろう。45分のトレーニングで、その方の課題を掴み、癖を取ることは出来るが、習慣化していくには複数回の訓練が必要だろう。

息漏れが課題の人は

息漏れが課題の人は、オープンハミングのトレーニングが効果的だと今日、ボイトレをしていて感じた。口を開けたまま鼻から音を出して、慣れたら音階練習をする。歌もオープンハミングで歌ってみる。注意すべきは、腹式でしっかり息を流していないと、効果が薄いので、呼吸→ハミングと繋げるのが良い。

リップロールの有効性

歌のボイトレで、喉を閉めて発声する若いアーティストにもリップロールは有効。前屈して身体が脱力された状態で、リップロールをしてもらい、表声・裏声・高低・強弱をする。慣れたところで音階練習をファルセットの音域から低音へ下げていく。音階はdrdrd、drmfsfmrdrmfsfmrd。

リップロールをする時のポイントは「鼻から息を入れること」「フレーズの終わりまで途切れることなくロールし続けること」の2点。それを注意しながら楽曲の旋律をリップロールで歌ってもらう。そして身体の使い方を覚えた後に歌詞で歌うと、高音域でも声がスコンと抜けた状態で発声することができる。


リップロールの訓練はヴォーカルのボイトレだけでなく、話し方のトレーニングにも取り入れられる。歌はメロディをリップロールでなぞるが、話し方は原稿をリップロールでなぞる。スピーチの場合、声が小さい人や、通りにくい声の人は息が流れていないことが多い。それをリップロールで矯正&改善する。